僕らが一番空に近づけた場所。






定食に付随する小鉢。単品だと80円。

コーヒーゼリー

控えめに添えられた生クリームの演出が粋だった。
苦く、ぬるく、口の中でじんわりとろけた。
黒い光沢はずっと何かに震えていた。せめて冷たければ。

評価額:20円

冷奴

ノーマルな絹ごし豆腐。鰹節、ねぎも乗っている。
小鉢の中では高い安定感を誇る人気の品。
豆腐屋さん、ありがとう。

評価額:40円

ひじきの煮物(刻みねぎ版)

予想を上回ることも無く下回ることも無い、無難な一品。
時に単調になりがちなメインメニューにアクセントを加える。
副菜としての役割を十分に務めていると言える。

評価額:30円

ブルガリアヨーグルト(ストロベリー)

名前も値段も知れ渡った既製品を堂々と晒け出す姿勢を、
「潔し」と褒める気にはなれない。単に逃げと怠惰の産物である。
レストランの名に恥じる行為に戒めを。

評価額:0円

竹の子や椎茸の煮物

曖昧模糊として輪郭の判然としない、脇役の集合体。
こうして記録に残さなければ、永遠に思い出さなかった。
写真って、素晴らしい。

評価額:25円

春雨の和え物

カレーの合間の清涼剤としての位置付けは可能だ。
それでも、沸々と湧き上がるこの「がっかり感」は何だろう。
「ヘルシーだね」。そんな風に言えばいいのか。

評価額:20円

納豆

選択肢に納豆が存在する点は大いに評価すべきである。
目の前に、あらゆる「納豆〜」への可能性が開かれているのだ。
自己流の納豆定食を追求し、発見し、堪能し、ほくそえめ。

評価額:40円

温泉たまご

崩壊気味のその形状には目を閉ざし、且つ、
過剰な期待さえ抱かねば丸く収まる水準である。
高い栄養価を連日差し出す勤勉の鶏に頭を下げる。

評価額:30円

大根おろしとなめこ

白と黒。光と影。有と無。動と静。
根と菌の枯山水は変幻自在に形を変える。
侘びさびが凝縮された大人の小鉢。

評価額:30円

杏仁豆腐的なものとフルーツ

廉価デザートのステレオタイプ。
付属の貧弱なスプーンでは掬うのに難儀する。
まさかランチの終わりに金魚すくいとは。

評価額:25円

春雨とその他諸々の何か

例えば砂漠で死にかけた時なんかに
目の前に現れた小鉢がコレだったらちょっと泣けてくる。
喉渇きそうだし。

評価額:30円

ごまプリン

「珍しい」「美味しくない」「このキャラクターのモデルは何か」
2分程会話を続かせてくれた。よく頑張った。
でも既製品なので不合格。

評価額:0円

野菜サラダ(コーン)

「サラダ」とは?その最低ラインを探っていくうちに、
ここへたどり着いた感じの平坦な仕上がり。
とりあえず、好みのドレッシングをどうぞ。

評価額:30円

もやしと木耳の何か

大暴投もあり得るメインの定食へのフォローとして
こうした安定型おかず小鉢の存在意義は大きい。
迷った時のための堅実派小鉢。

評価額:35円

ふきの佃煮的なもの

台場にヴァカンスに訪れた若者には刺激が強すぎる。
過剰な塩気が水分と食欲を見る見る奪い去る。
小鉢年齢推定82歳。

評価額:20円

ブルガリアヨーグルト(ブルーベリー)

「安心だから」と、この小鉢に手を伸ばしたキミは、
シーガルに来た所以を自分の胸に問い直して欲しい。
ここで取らなくてもスーパーとかで普通に買えるから。

評価額:0円

マカロニサラダ

およそ見たとおりの品質。
シーガルの小鉢としては量は多い方である。
冒険の旅に疲れたら、ここに寄るといい。

評価額:35円

コロッケ

幾重にも遠回りしてここへ来た。
幾夜の冷蔵庫を経てここへ来た。
遥かなるキミにソースをかけてもらうためにやって来た。

評価額:30円

四角いケーキ(レーズン入り)

数種のパターンが確認されている四角いやつ。
尋常じゃないくらい凄くパサパサしている。
生クリームの恩恵に与かれたことをせめて感謝せよ。

評価額:25円

南瓜を潰して固めたもの

南瓜を主体としたレギオンのようなもの。
色々な味が飛び交うが、もう少し南瓜であって欲しかった。
まとまりに欠く残念な仕上がり。

評価額:30円

大根おろしとオクラ

シーガル大根おろしファミリーの一員。
各種消化酵素と緑の粘性の競演。
生食を粋とする和食の真髄を醤油と共に謳歌する時。

評価額:20円

何かのゼリー的なもの

透過度の高い手作り風ゼリー。
まるで存在していないかのような透明感。
一体何味なのかも全く見えてこない。

評価額:15円

春雨と色々なもののサラダ

物量を稼ぐのに春雨は便利な代物である。
中華風と言えなくも無いテイストだが、
方向性が四方に飛散し収拾が付かなくなった感がある。

評価額:30円

四角いケーキ(チョコレート乗せ)

小鉢年齢推定45歳のパサパサ加減。
内部にはナッツの切れ端が潜む。
クッキーの出来損ないだと思えば、それなりのクオリティー。

評価額:25円

大根おろしとイクラ

紅(くれない)、牡丹、台場の僥倖、真紅の星屑。
どう呼ぶかは人それぞれだ。
慎ましさと艶やかさを兼ね備えた円熟の一皿。

評価額:40円

ブルガリアヨーグルト(アロエ)

ブルガリアヨーグルトのパックを分けて小鉢に乗せる。
シーガルパティシエの仕事は以上で終了、お疲れ様でした。
早く家に帰って寝てください。

評価額:0円

各種野菜の煮物

レイアウトへの気遣いを確認することができる。
どこから箸を付けようか迷うのも一興である。
無理をせずにまとめ上げた安定志向の小鉢。

評価額:35円

プリンだったもの

確かにその風味はプリンのようであった。
だが、一体どこまで形状を保っていればプリンと称せるのか。
食後に訪れた形而上学的思索への甘い誘いに途惑う。

評価額:5円

大根おろしと山菜

根菜の王たる大根が我が身を犠牲にし、
同郷の山菜と渾然一体となって織り成す緑の万華鏡。
山に生きるものたちの息吹が凝縮された豊穣の一皿。

評価額:20円

里芋の煮物

取捨選択を迫られる小鉢において、
「外さない」という選択肢は思いのほか貴重である。
その淡白な味で、エッジの効きすぎた主役をフォローせよ。

評価額:30円

グレープフルーツゼリーとその他

ジュースを固めただけであろうゼリーは許すことにする。
問題は付属の葡萄の死骸であった。
どういった化学が作用したのか、その味は異様という他にない。

評価額:-5円

野菜サラダ(シーチキン)

小鉢に迷える者たちの駆け込み寺。
シーチキンに隠れた底はキャベツばかりだが、
味付けを選べる懐の広さに多くの子羊が頼り縋り集う。

評価額:25円

大根の何か

目にした時から質のしょぼさは了解可能だ。
脂モノ等の中継役としての活躍に期待するしかない。
さあ、脇役としての務めを果たせる主役を探そう。

評価額:10円

マンゴープリンとみかん

謎の黄色いゲル状物質が見え隠れする外見の罪。
余計な手間が災いした悲運の小鉢。
柑橘の海に溺れたプリンの無念に弔いを。

評価額:30円

2種類のケーキ

抹茶と苺の姉妹が同席した絢爛の一品。
思ってもみなかった「しっとり感」に目を見張る。
迷って味わい比べて愉しめ。

評価額:35円

春雨とその他諸々の何か(人参なしバージョン)

潜在的な多様体と連関した小鉢の無意識下での現前化。
多方に錯綜するノマド的とも言える春雨のリゾーム。
決定的な収斂点をもたない昼食の差異と反復。

評価額:20円

ニチレイのプリン

プリン小鉢としては最も安定している。
崩れたり果物に溺れたりしていないって、素晴らしい。
でも既製品なので退場。

評価額:0円

ジャガイモのマヨネーズ和え

マスタードが効いており、ジャーマンポテトを思わせる。
不足する肉関係の素材は想像力で補うのがシーガル流。
本物であろうものならAランチとして出されるに違いない。

評価額:15円

切干大根と脇役たち

小鉢とは何たるか。それは今、形を纏いてここにあり。
生涯脇役を運命付けられたような面々と控えめな演出。
時にインターバルとして、時にライス攻略の援軍として。

評価額:25円

肉が入った卵焼き

黒と黄色の不穏な警戒色。間を取り持つ萎れた緑の葉。
前衛的芸術活動を想起させる類型の乏しい個性派小鉢。
ケチャップが欲しいがシーガルにそんなものは無い。

評価額:15円

竹輪の磯辺揚げ

竹輪の痕跡も磯辺揚げの風味もどこにも無い。
ゴム状の謎の触感と冷たさが口に残る。
己の取捨を痛烈に後悔するも、時すでに遅し。

評価額:5円

夏みかんゼリー

お馴染みのジュースを固めた感じのゼリー。
同じくお馴染みの、取り巻きのみかんの缶詰。
食後の一品としての最低ラインの見本がここに。

評価額:20円

春雨とその他諸々の何か(肉入りバージョン)

主食中心主義を脱却するためのパルマコン的意味合の春雨。
パロールとエクリチュール、シーガルとラ・メール。
脱構築によってその足場を失うこれら階層的な二項対立。

評価額:25円

ほうれん草と油揚げのおひたし

瑞々しさを湛えて緑の不足を補う小鉢のオアシス。
外見通りの安定感で主役をしっかりサポートする。
見えないところで努力しているタイプの小鉢。

評価額:35円

ゴボウの和え物

ゴボウの歯ごたえが刻むリズムの上にまろやかな音色の和音。
シーガルランチを曲に例えた時、間奏部として遜色ない完成度。
さあ、サンプリングしてループ再生を。

評価額:30円

大豆の煮物

味の奥行きは他の小鉢の追随を許さない。
心技体、全てにおいて抜かりのない稀に見る逸材。
その脇役として磨き上げられた生き様に喝采を。

評価額:40円

ゴボウの煮物

旬の素材を手堅く和風に仕上げた一品。
全く飾らない姿に気品と風格を見た。
無骨ながらも切れ味のある武士の小鉢。

評価額:35円

葡萄のゼリーと何か

葡萄のアイデンティティーはその姿に残るのみ。
内部では正体不明の化学式たちが舞踏会を開いている。
自然界とは次元を異とする味に、ただただ唖然とするばかり。

評価額:-40円

マンゴプリン

マンゴーではなく、子供用の咳止めシロップの味がする。
既製品だが、あまりにまずいのでマイナス点。
ジャンケンなどしている場合ではない。

評価額:-20円

蓮根の煮物

根たるものたちが織り重なる純和風小鉢。
その重なり合いはさながら織物の様である。
慎ましさと奥ゆかしさを備えた古風な一皿。

評価額:35円

プリン(生クリーム付き)

多彩なバリエーションを誇るプリン一派。
形と、表面のザラザラに対する疑問が残るが味は悪くない。
花を添えるはずの生クリームがぬるいのが残念でならない。

評価額:20円

大学芋

大学芋という低いハードルを尚、ギリギリで飛び越えようとする シーガルの徹底した省エネ姿勢に脱帽。
世が世ならば貴婦人たりえた小鉢の斜陽族。

評価額:20円

豆乳プリン

混迷を極めるシーガルスウィーツ界に彗星の如く現れた
謎のブランド「ジェイティフーズ」の刺客。
味の薄さと粉っぽさの反則攻撃に場内からは大ブーイング。

評価額:0円

バレンシアオレンジゼリー

プリンのニチレイが遂にゼリーリングに尖兵を送り込んだ。
迎え撃つはシーガルオリジナルゼリーらによる正規軍。
最強スウィーツの座を賭け、汁で汁を洗う激闘が幕を開ける。

評価額:0円

ほうれん草とエノキダケの和え物

対位法に基づいた緑と白の旋律の主唱と応唱。
葉菜と木材腐朽菌が奏でる芳醇な晩秋のフーガ。
小鉢 第55番 ト長調 《菜園》 アダージョ グラツィオーソ。

評価額:20円

シーチキンとポテトのサラダ

それが入っている限り、どういった趣向を凝らした皿も
「シーチキンの何か」と化してしまう絶対的権力者シーチキン。
この小鉢も例に漏れず、シーチキンを超える何かは望めない。

評価額:20円

がんも2個

大きい方がメスで小さい方がオス。罪と罰、または悪魔と天使。
あるいは信玄と謙信、王と長嶋、馬場と猪木、亀仙人と鶴仙人。
星と生命、心と体、千葉と埼玉、本音と建前、仕事と私。

評価額:30円

筍の煮物

たまには硬い固体が存在する程度の事は了承済みである。
質素な風味と繊維質の歯ごたえに和食の醍醐味を垣間見る。
春に芽吹いた山の恵みに軽く一礼。

評価額:25円

青りんごゼリー

新興スウィーツ勢力「日東ベスト」の刺客。フタが開いたとたん、
抹茶のような強烈なビリジアンの本体が会場を騒然とさせた。
果たしてシーガルをその色に染めることができるか。

評価額:0円

大根おろしとなめたけ

「11階に根を下ろし、券売機と共に生きよう。
食券と共に冬を越し、お茶と共に春を歌おう。
人はシーガルから離れて生きてはいけないのよ 」

評価額:30円

抹茶風の固めた何か

物量を誇る既製品軍にシーガルは占拠されてしまうのか。否。
正規スウィーツ軍四天王の1人「エメラルドの御老公」が動いた。
三位一体攻撃でブルガリア三銃士を差し置いて完売。

評価額:35円

デザート盛り合わせ

既製品の勢力拡大を止めるべく集結した5人の甘味素材。
しかし、個々の技があまりに拙く連携もバラバラ。
名だたる既製品たちに対抗できる力は無いと言っていい。

評価額:20円

シュークリーム2個(ふきの佃煮付き)

出生の知れぬ謎の既製品兄弟。
ブランド名を示さぬことから正規軍寄りかと思われたが、
凶器を隠し持っていたことが判明し退場処分となった。

評価額:10円

ごった煮

主役不在の多種多様な食材のコロニー。
塩気至上主義の下、全ての役者の個性が封殺されている。
素材の良さを引き出さないためにはどうするかの良い手本。

評価額:15円

南瓜の煮物

深めの鉢に岩の如く鎮座する小鉢界の大御所。
見た目と中身の一致という点においては当代随一。
疑いも怯えも勇気も不要だ。磐石の味の3切れを、さあ。

評価額:35円

コーヒーババロア

「褐色の軟体戦士」を名乗る正規軍期待の新星がデビュー。
しかし初めて乗るトレイの上で意識は朦朧、薄れる味。
見かねたセコンドからの甘いソースで何とか立っていられた。

評価額:10円

茄子のおひたし

シーガルでは異例と言える700円のサーロインステーキでさえ
この小鉢の前では存在感が霞んだという伝説の鉢。
小鉢界の気高き長老。または賢者。あるいは仙人。

評価額:40円

玉子豆腐

数ある鉢の中でも、群を抜いて安定した実力を持つ小鉢。
初心者はこの辺から徐々に鉢に慣れていくのがよい。
いい小鉢だが、シーガルは特に何もやっていないので0点。

評価額:0円

フルーツ盛り合わせ

楽勝かと思われた正規軍のフルーツがまさかの判定負け。
噛むほどに苦くなるグレープフルーツの切り身と、
甘みと酸味を欠いたイチゴに場内からは深い溜息が。

評価額:15円

サヤインゲンのゴマ和え

存在感は確かにあるが吸引力に欠く。少年漫画でいうと
初めは主人公のライバルだが後半になり敵が強くなるにつれ
驚き役や解説役になって脇役に落ち着くようなやつ。

評価額:25円

ケーキセット 赤と白

聖なる日に舞い降りたシーガルの妖精。
永遠の空の下に咲いた可憐な一皿。
まばゆいクリームはまるで雪のよう。

評価額:15円

ケーキセット 赤とオレンジ

シーガルサンタが靴下に入れてくれた小鉢。
シーガルに煙突は無いのでエレベーターで来たサンタは、
トナカイ忘れてゆりかもめで帰って寝た。

評価額:30円

透明な物質と小豆

シーガルスウィーツ正規軍忍者衆のくノ一「朧(おぼろ)」
細切れの柑橘、透明な何か、小豆の足並みが揃わず総崩れ。
策に溺れ、己を見失った大失敗小鉢。

評価額:5円

ひじきの煮物(グリーンピース版)

ブレることなく主食を支えるレギュラー小鉢。
主役の味が濃い場合、ご飯の奪い合いとなるので注意が必要。
4つの豆には、空、海、風、鳥の意味があると云われている。

評価額:30円

味噌蒟蒻

シーガルで幾度と無く繰り返されてきた悲劇が、またここにも。
味噌と蒟蒻、他の場所で出会っていれば救いはあったろうに。
閉店間際にも関わらず、大量に積まれていた光景に涙。

評価額:10円

ゴボウと人参の和え物

歯ごたえとクリーミーさが売りの中堅小鉢。
同タイプで、ゴボウだけの時と人参が加わる時がある。
シェフの気まぐれに翻弄されるのはシーガルの常。

評価額:30円

プリン

スウィーツ界の抗争の最中、プリンを名乗る不審者が乱入。
メーカーや原材料等が一切表示されていない闖入者は、
警備員に取り押さえられ、そのまま事情聴取へ。

評価額:0円

厚揚げと各種野菜

小鉢選びの楽しさは、王道があってこそ成立する。
帰る場所があるからこそ安心して様々な小鉢に手を出せる。
取ればいつでも優しく出迎えてくれる和の小鉢。

評価額:35円

豆の甘い煮物

おかずとも、おやつとも、デザートとも言えない豆。
ご飯に合うわけではないので、その量はむしろ迷惑な豆。
一皿として独立するには少々無理がある豆。

評価額:20円

大根などの煮物

和風煮物劇場の今回の公演では大根が主役となった。
持ち前の汁気と苦味にダシを絡ませた迫真の演技で挑むも、
観客の反応はいまひとつ。

評価額:25円

ニラのおひたし

善か悪かで言うと間違いなく悪の味。 5人の戦隊が仲間割れを起こしている隙に本部を毒ガス攻撃し 隊長を人質に取るも、油断した隙を突かれて5人で撃つ新兵器で倒されるような奴。

評価額:25円

3色の寒天とフルーツ

果物と共に現れた蛍光色のケミカル兄弟。
初めは目を引いたが、甘みのカケラも無い正体が次第に顕に。
誰かの「そうか、ひな祭りか!」の声はブーイングに消された。

評価額:15円

ポテトサラダ

月を模した小鉢。鑑賞する角度によって満ち欠けが堪能できる。
目を凝らせばクレーターに臼と杵、かぐや姫、兎人参化、
アームストロング船長さえも確認できる。

評価額:20円

もやしのサラダ

意気込みは伝ってくるが、全てにおいて空回りしている。
素材が全く生かされておらず、大雑把な味に閉口。
荒削り。そして残念なことに、磨けば光るわけでもない。

評価額:15円

はちみつレモンゼリー

かつて日本国中の小児を虜にした「はちみつレモン」。
ニチレイでは今だに現役であった。 薄味に徹した手堅い戦法で正規軍を苦しめるが、既製品なので即刻退場。

評価額:0円

メンマとその他諸々

話題は豊富だし笑いのセンスもあるが、
人の話には頷くばかりで実際のところ全然聞いていないし、
結局全ての話を自分の自慢話に持っていくような奴。

評価額:25円

シュウマイ2個

シュウマイは諦めていた。いつからか、焦りも感じなくなった。
兄(ギョウザ)は大スターとして方々で活躍中なのに、俺は……。
グリーンピースだけが黙って愚痴を聞いてくれる。

評価額:20円

カレー風味のマカロニサラダ

「カレー味にしてください」と、門を叩く者がいる。
確かに低年齢層からの支持は約束されるだろう。しかし――
可能性の宝庫たる食材たちよ、本当にそれでいいのか。

評価額:20円

ブルガリアヨーグルト(フルーツミックス)

一見、「明治ブルヨーク」と読めるが、実は違う。
こんな店に国名がバラされて80円で陳列される状況を、
ブルガリアの人たちはどう受け止めるのか。

評価額:0円

枝豆と魚のすり身

枝豆には夢があった。ビールのつまみなんて嫌だ。
親の反対を押し切り家を出た。それから三年。
味の印象はすごく枝豆だったし、つまみにいいと思う。

評価額:35円

大根おろしとしらす

幾多の確率を越えて出会った海と山が奏でる豊穣の賛歌。
大根の汁気と、しらすの仄かな塩気が絶妙に絡み合う。
空高き食堂で密やかに花咲く一皿の奇跡に咽び泣け。

評価額:20円

大根の煮物

大工の息子で、川沿いの長屋に住んでいる。兄弟は多い。
疎開してきた都会の少年を最初はいじめるが、最終的には
友情が芽生え、終戦時には土手を走って列車に手を振る。

評価額:30円

きんぴらごぼう

定番おかずの座に甘んじて向上心を失った没落小鉢。
自分は美味しいという思い上がりが痛々しいことこの上ない。
寺やヨットスクール、マグロ漁船などに送り込んでいい。

評価額:15円

紅茶ゼリーとみかん

迷走気味のキャラ作りが痛いオリジナルスウィーツ軍。
この企画になぜ紅茶サイドがOKを出したのかが多いに疑問。
自信が無かったのか、苦し紛れのミカンがまた痛い。

評価額:10円

とろろ

いい芋をちゃんと摩り下ろした感のある優良とろろ。
見た目から感じる寂寞感とは裏腹に、しっかりと飯を支える。
ただ、この量で80円という価格設定はいかがなものか。

評価額:20円

リンゴゼリーとフルーツ

シーガルオリジナルゼリーの成功例。
驚くべきことに、ちゃんとリンゴの味がする。
幾千もの分岐を越えた至福の時が今ここに。

評価額:25円

細いコンニャクの煮物

主食になりたかったコンニャクがいた。
高校の担任教師の「追い続ければ夢は叶う」という言葉を信じ、
うどんになるために上京した数年後の姿。

評価額:15円

わかめとキュウリの酢の物

多分大宮駅から徒歩15分くらいの団地に住んでいる。
高校卒業後に家を出て練馬区で一人暮らしをしている息子と、
大学受験を控えた娘がいる。夫は単身赴任中。

評価額:20円

ひじきなどのサラダ

素材に問題は無いと思われるが、組み合わさった味が不自然。
テレビデオや、2チャンネル同時に見れるテレビといった
無理やり感の否めなかった家電を髣髴とさせる。

評価額:15円

煮たまご

そのままでもよし、ラーメンに入れてもよし。
味があまり染み込んでいないため、
消費者にアレンジの余地が残されている点は評価できる。

評価額:20円

丸型コーヒーゼリー

謎の円盤状デザート。所属や階級は一切不明。
「そんなにおいしくない」という記録だけを残し、
アンノウンとして秘密裏に処理された。

評価額:20円

丸型水羊羹

謎の円盤状デザート。所属や階級は一切不明。
「冷たければおいしかったかも」という記録だけを残し、
アンノウンとして秘密裏に処理された。

評価額:20円

春巻

長時間の放置によって中華の醍醐味である熱気を剥奪され、
冷え切って見る影も無くなった瀕死の春巻。
辛うじて、僅かに残ったパリパリ感が最後の意地だ。

評価額:15円

ほうれん草のおひたし

プレートを和のテイストに固めたい時に用いる小鉢。
形状、色、栄養素、各項目のバランスをチェックしながら、
コンセプトに基づいたトレイ上のデザインを仕上げよ。

評価額:25円

角切りポテトサラダ

フライなどには相性がよい後方支援型の小鉢。
油物突破作戦には欠かせない磐石の箸休め。
御飯と汁物と麦茶の残量確認を済ませたら再度突撃だ。

評価額:20円

イカときゅうりの酢の物

野菜に隠れたイカがいろいろ訴えかけてくる。
「アッシもホントは主役張れるんですぜ…へへへ」とか
「あの肉野郎、クスリ漬けの合成肉に違えねぇでさぁ」とか。

評価額:20円

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